フクロモモンガとは?
英名:Sugar Glider
体長:頭胴長約120mm~320mm,尾長150mm~480mm
体重:オス100g~160,メス80g~140g 平均体重110g(成体)
寿命:自然界では5~7年、飼育下では10~12年ほど
フクロモモンガ(英名:Sugar Glider)は「有袋類」の仲間であり、お腹にある袋で子育てをする動物の事を言います。
フクロモモンガの仲間で良く知られている生き物がカンガルーやコアラが有名です。
そしてフクロモモンガの最大の特徴は足の間にある膜(飛膜)です。
この飛膜を使って木から木へと「滑空」していきます。この滑空と蜜や樹液などの甘いものを食べることから「Sugar Glider」と呼ぶようになったそうです。
今回はフクロモモンガの飼い方を完全ガイドし、飼う際の注意点などを記載していきます。
フクロモモンガ 特徴
ここではフクロモモンガの特徴を紹介していきます。
暗い所で活発化する夜行性の生き物
フクロモモンガは夜行性の生き物で、日が暮れ夜になると活発化し、食べ物を探し回ります。
夜明けになると元居た場所に帰って巣で休息をとっています。
警戒心が強い。しかし、慣れたらリラックス状態に!
野生では夜行性なのもあり、基本的に警戒心がとても強い生き物です。
しかし、若い頃から接してあげることによって飼い主に対してリラックス状態になります。
安心できる環境づくりをすることによって、本来なら急所であるお腹を見せてリラックス状態で寝てくれることもあります。
慣れてくると飼い主に撫でられた際に気持ちのいいような顔を見せてくれそのまま眠りにつくような子も中にはいます。
仲間には、においをつけ共有し群れを作る
本来フクロモモンガは群れで活動しています。
群れの中まであることを示すのは「におい」です。
自分の縄張りににおいをつけるほか、優位なオスが群れのメンバーに頭部や胸部にある「臭腺」をこすりつけてにおいをつけていきます。
こうして群れを作り、群れに属さない個体がやってくると激しく攻撃し追い払います。
臭腺はオスメスどちらにも存在しますが、特にオスのにおいが強いです。
なき声の種類がおおく、感情表現豊か!
フクロモモンガにはいろいろななき声が存在します。
鳴き声はフクロモモンガ同士のコミュニケーションであり、今フクロモモンガがどのような気持ちか聞き取れるようにしておきましょう。
しかし、なき声はどう聞こえるかは人によって異なると思います。なので、その時の状況や行動と照らし合わせながら、その子の言葉を聞き取ってあげてくださいね。
フクロモモンガ 値段
フクロモモンガの値段はカラー等によって大きく値段は異なりますが、ノーマルの子だと約10,000~30,000円辺りが相場となっています。
ほかの個体だと100,000円を超えるフクロモモンガも存在します。
今現在、筆者が聞いたことがあるカラーで一番高額な生体はストロベリノという種類で1匹300,000円辺りでした。
その他にも、ケージ代や餌代、時には病院へ行くときの医療費などもかかることもあります。
フクロモモンガをお迎えする際はその子の今後の事も考慮したうえでお迎えをしたいですね。
グッズなど揃えたくなり、お金が飛ぶのでお気をつけて・・・。
フクロモモンガ 食べ物
フクロモモンガは雑食性の生き物で野生下では、植物質と動物質を季節によって食べ分けています。
植物はユーカリや、アカシアの花や花蜜、ユーカリのガム、花粉、マナなどを食べます。
動物は、昆虫、クモ、鳥のひな、トカゲなどの爬虫類などを食べます。
飼育下でこれらを毎日準備するのは難しいと思います。そして飼育下での餌やりに正解はありません。ここで私がオススメする食べ物はフクロモモンガ専用のペレットに副食として先ほどの植物質や動物質を混ぜて与えるのがベストだと考えられます。
小動物用ドライフードや、乾燥ミルワームなどを混ぜてあげると栄養バランス良く摂取できると思います。
しかし、フクロモモンガは自分の好きなものばかり食べてしまう事も少なくありません。
その日の食べ残しを必ず確認し、栄養バランスが崩れてしまわないように細心の注意を払いましょう。
餌やりの時間は、フクロモモンガの夜行性を考慮し、夕方から夜にかけての時間に与えるようにしましょう。
私の所では、1匹あたりの1ヶ月の餌代は約1500円あたりです。
フクロモモンガ におい
先ほど特徴の所でも記述しましたが、フクロモモンガは他の小動物(代表的にはウサギや鳥など)に比べるとにおいがとても強いです。
フクロモモンガは臭腺が発達しているので、独特なにおいを放ちます。
メスは体臭が少ない子が多いですが、警戒心が強いため懐きにくいです。
オスは懐きやすいですが、額と胸の臭腺が発達しているのでにおいが強いです。実際にショップなどでにおってみるのがいいでしょう。
かつ、オスは臭腺から出る分泌物によって頭部の毛が薄くなってしまいます。写真のように1部分の毛が無くなります。
オスメス関係なしに性成熟するとその分においは強くなるので注意が必要になります。
また、フクロモモンガはトイレの場所を覚えないので所かまわずうんちやおしっこをします。
ケージを飛び回りながらおしっこをしたりするのでケージ周辺にも注意をしておきましょう。
こまめな掃除をすることによって、においを最小限に抑えることができます。
フクロモモンガ 遊びの必要性
フクロモモンガと共に暮らしていく中で特に欠かせないものが「遊び」です。
自然界ではご飯を探しに行ったり、繁殖行動をしたりなど様々な行動で体を動かしますが、飼育下ではそうもいきません。食べ物も十分にあり、温度管理もされているので充実しているように見えますが、自然界では当然のように行っていた行動を取ることがありません。
「遊び」を無くすことによって、退屈と感じストレスを感じそれが過度になると自分を噛む(自咬症)を起こす恐れがあります。
フクロモモンガと共に遊んであげ、本能的欲求を満たしてあげる努力をしましょう。
遊びの1つの例では部屋の中に蚊帳を出し、その中で遊ばせてあげる「蚊帳んぽ」などが挙げられます。
フクロモモンガ しつけはできるのか?
フクロモモンガは確かに賢い生き物ではありますが、犬猫のようなしつけをすることはできません。
しつけをすることはできませんが、その個体ごとでの習性を理解することにより、飼い主の思い通りの行動をしてくれるようになることもあるかもしれませんよ!
フクロモモンガ 代表的な疾患
病気になる原因は様々ですが、飼い主の意識づけによって予防できる病気は沢山あります。
飼育しているフクロモモンガがどのような病気にかかる可能性があるかわかっているだけでも対処は早くなると思います。
ここでは、代表的な疾患を紹介していきます。
自咬症
ストレスや、体のかゆみなどによって自身の身体を舐め、次第にかじるようになり深刻な外傷になることも少なくありません。
この症状の治療は傷そのものの治療と、飼育環境の見直しが大切になります。
退屈させないお家の作り方、フクロモモンガとのコミュニケーションの取り方の見直しなどが挙げられます。
栄養性の病気
飼育下での病気の多くは不適切な食事内容が原因です。
栄養バランスの悪い食事を与え続けると、栄養失調になってしまいます。
毛並みが悪くなり、痩せ、免疫力の低下により細菌感染の確立が大幅にあがってしまいます。
ペニス脱
フクロモモンガは性成熟すると、遊び、グルーミング、性的フラストレーションによってペニスを出している事があります。
そのこと自体は異常ではありませんが、長時間出していることによって乾燥しだし、元に戻りにくくなってきます。戻らなくなると壊死や自傷行為を始めることがあります。
乾燥して戻らないようになっている場合は、生理食塩水などで湿らせて戻せるか確認しましょう。
戻らない場合は病院へ行くことをオススメします。
フクロモモンガの病院
エキゾチックアニマルなだけにフクロモモンガを取り扱っている病院は多くはありません。
飼育を始める前に自宅近辺でフクロモモンガを診てくれる病院を確認しておくといいでしょう。
フクロモモンガ まとめ
とにかく可愛いフクロモモンガ!飼い主の努力次第でかなり懐いてくれます。
愛くるしい姿を見るとかなり癒される動物です。
フクロモモンガをこれから飼いたいという方はよく勉強をしてお迎えをしてあげてくださいね!
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